ゴミを減らす活動 3R・4Rが必要な理由

ゴミを出すことはなぜ問題になるの?

ごみは廃棄しなければなりません。
廃棄の方法としては、燃やすか埋立てするしかありません。

日本は、国土面積が狭いので、埋め立てには制限があり、ほとんどは燃やされています。
燃やすには、焼却施設が必要です。
焼却炉は高温での繰り返し使用に耐えないため、しばしば修理したり新しいものと交換したりする必要があります。
また施設では、おおくの作業員などが働いています。
各家庭から排出されたごみは、収集し、施設(大宮地方環境整備組合環境センター)まで運搬する必要があります。
運搬費用や作業員が必要です。
ですから、みなさんがごみを排出廃棄するのはおおむね無料ですが、ごみを処理するには多額のお金(税金が使われます)がかかるのです。

ごみを捨てるのはタダではないのです。
ごみの処理には、国民一人当たり年間14,400円(平成25年度)もかかっています。
ごみは燃やすにしても埋め立てるにしても、処理費用、土地の確保(通常、自然破壊をともないます)、ダイオキシンや二酸化炭素の発生、土壌汚染、といった問題が起こります。
そこで、ごみを減らす必要があるのです。

そのために、3Rや4Rが必要になります。

ゴミは様々な問題を引き起こします

廃棄物をみだりに捨てることは禁じられています。
しかし、自分の家や自分の車の外は、ごみ捨場だと考えている人がまだ日本にはおおくいます。
公衆道徳という言葉が死語になってしまいました。

事業活動にともなって発生する廃棄物のうち、法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)。以下、廃棄物処理法と言います。)で定められた20種類の廃棄物を「産業廃棄物」と言います。
一方、「産業廃棄物」以外の廃棄物を「一般廃棄物」と言います。
一般廃棄物は、個人も事業者も、市が定めた排出方法にしたがって廃棄しなければなりません。
しかし、定められたルールを無視して、一般廃棄物や産業廃棄物を捨てる人や事業者がいます。
この行為が不法投棄です。絶対に許せない行為です。
家電リサイクル法が平成13年本格施行された後、電化製品などを不法投棄する事例が発生しています。

那珂市における不法投棄問題

那珂市においてもここ7年間で不法投棄件数は年々増加しており、現在年間100件前後の不法投棄がここ数年継続して発生しています。
不法投棄された廃棄物からは、有害物質が漏れだし、環境破壊を引き起こすこともあります。
その場合、地域の土壌や水質に重大な被害を与えかねません。
また、捨てるのは簡単ですが、撤去回収・原状回復するのは作業がとてもたいへんで多額な費用もかかります。
廃棄物処理法に違反し、不法投棄した場合、5年以下の懲役または1,000万円(法人には3億円まで加重されます)以下の罰金が科される(廃棄物処理法25条と32条)など、厳しい罰則が設けられています。
家屋の解体工事やリフォーム工事のさいに、不要となった家電や家具、日用品、事務用品などは、それらを持っていた方や使っていた方が処理しなければなりません。
したがって、不要となったものは、解体工事などに先立って、それらを持っていた方や使っていた方が、その責任において、一般廃棄物は市が定めた排出方法にしたがって、また産業廃棄物は処理業者に依頼するなど、適正に処理しなければなりません。

不要となった家電や家具、日用品、事務用品などの処理を適正に依頼せず、不法投棄が行われた場合には、依頼した方も責任を問われることがあります。
「ポイ捨て」は、軽い言葉で表現されるため、犯罪意識が低くなりがちですが、不法投棄に該当する犯罪行為であり、他人に費用や労働を押し付ける深刻な問題です。

那珂市では、一年に2度、7月と3月に市民参加のもと市内一斉清掃が行われています。
年間10トン以上のポイ捨てごみが毎年回収されています。ポイ捨てされているものとしては、たばこの吸い殻、空き缶、ペットボトルやレジ袋などの使い捨て容器塁、包装紙やチラシなどの紙類・食べ残した食品などです。
これらのポイ捨てされたものの運搬回収・廃棄処理にかかる費用は、多額であり、みなさんの税金が使われます。
ポイ捨て行為は、「廃棄物処理法」「軽犯罪法」「道路交通法」などの法律で罰せられます。

3R、4Rとは?

リデュース(Reduce:ごみを減らすこと)、リユーズ(Reuse:ごみを再使用すること)、 リサイクル(Recycle:ごみを再生すること)を、3Rと言います。
さらに、リフューズ(Refuseごみを作らないこと)を加えて4Rという場合があります。

リフューズとは、ごみになるものを持ち帰らず、買わないことです。
使い捨て容器やプラスティック製のトレイ、パックなどで包装されている食品は買わず、またばら売りで必要なものを必要な量だけを買いマイコンテナー(My container)に入れて持ち帰ることです。
また日用品や家電家具製品も必要なものだけ買います。さらに、紙袋や本のカバーなど過剰な包装は断ります。

リデュースというのは、リフューズとほぼ同じで、ごみを出さないことです。
たとえば、生ごみは堆肥にするコンポスト化するか、よく水切りしてから排出します。
過剰包装や不要な包装は避ける。もちろん、分別を徹底して排出します。

リユーズとは、使用しなくなったものはごみとして出さず、修理修繕し再使用することです。

リサイクルとは、やはり使用しなくなったものを再生して使用することです。
また、再生品や繰り返し使えるものや長く使えるものを買います。

リユーズやリサイクルを進める理由として、地球資源の問題があります。地球資源は有限です。
わたしたちの世代で、地球資源を使い切ることはできません。
さらに、地球資源の採取には、自然環境の破壊をともないます。
ご家庭で不要になったものは、地域などで開催される“もったいない市”などや、「那珂市リサイクルセンター」など、を活用してリユーズやリサイクルするのが良いでしょう。
4Rのなかでは、リフューズやリデュースやリユーズが、ごみを少なくするうえで基本的に大切で、普段の生活スタイルの中に活かしてほしいと思います。

現在の“ものを大切にしない”時代以前には、日本人もそうしていたのです。
3R、4Rを進めるには、分別排出を徹底することが前提となります。
那珂市では、「紙ごみ」「瓶類」「缶類」「ペットボトル」などの分別排出をするルールになっています。
したがって、こうしたごみを排出袋の中には入れてはいけません。

いずれにしても、ごみゼロ化をめざして3R、4Rを進めていくことが望まれます。